藤沢周平 - つく坊
2025/07/02 (Wed) 10:16:38
藤沢周平(本名・小菅留冶)は現鶴岡市の中学校で教壇に立っていましたが、肺結核が見つかり教職を休職しました。そして、東京で7年近い療養生活を送り、その間に患者たちの俳句同人誌『海坂(うなさか)』に投句を始めました。彼の小説には架空の小藩「海坂藩」の物語が数多くありますが、その同人誌への愛着があったのでしょう。なお、この海坂藩は庄内藩をモデルにしていると言われています。鶴岡に藤沢周平記念館があるそうなので機会があればぜひ行ってみたいものです。

風出でて雨后の若葉の照りに照る  小菅留冶
陽炎や胸部の痛み測りゐる       〃
葬列に桐の花の香かむさりぬ      〃
百合の香に嘔吐す熱のゆゑならめ    〃
十薬や病者ら聖書持ち集ふ       〃

>彼の本の朗読が YouTube になるまで、生きていられないのが残念です。

YouTubeを検索したら藤沢周平の作品を朗読している動画が幾つか見つかりましたが、どうも語りがあまりしっくりしません。読み手は女性では あべよしみ、男性では現職のアナウンサーの寺島尚正がお勧めです。『朗読のアナ』で探して聴いてみてください。
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